【言いなりになっていませんか?】子どもを「受け止める」は「言いなりになる」ではありません

家庭教育
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今回の話題は、自分ができているかどうかは棚に上げて・・・(^^;)

先日、教職についている友達と久しぶりにゆっくり話してきました。
その時に、あたらめて感じた最近の家庭教育の違和感。
その正体が分かりました。

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「褒める」育児は正しい?

随分前から叱るよりも「自己肯定感を高めるために褒めて育てる」育児が注目されるようになりました。
講演会や育児書でも同様のテーマは多く、実践されているかたも多いと思います。
褒めようと思えば、親は子どものことをしっかり見る必要があるので、子どもにとっていいことがいっぱい。

けれど同時に、「思い通りにならないと怒る」「我慢ができない」子どもが増えたのではないかとも言われています。
そんなことを考えるたびに私は「褒める育児がよくないのかな?けれど確かに褒めたり認めたりすることは子どもの成長につながことが多いし・・・なにがそうさせているんだろう?」とモヤモヤしていました。

【関連記事】子どもを褒めることって正しいの?「褒める」「叱る」前に大事にしたいこと

やっとすっきりしたのは、「思い通りにならないと怒る」など社会生活で困った姿を見せる子どもの親の多くは、「受け止める」を誤解していると気付いたから。

「受け止める」は「言いなりになる」ではない

「子どもを褒めましょう」にセットで登場する「子どもをまるごと受け止めましょう」の言葉。
そこで親は子どもの気持ちを機敏に受取るようにしようとします。

例えばこの3つ。違いはお気づきですか?
①子どもがおやつをもっと食べたいと泣く→好きなだけ与える
②子どもが毎日遊んだ後片付けたくないとだだをこねる→親が全部片づけてあげる
③子どもが着替え中、親が用意したこの服は嫌だという→別の服を選ばせる

①、②は「言いなり」です。
もちろんその時々の場面に応じて「今日は特別頑張ったからスペシャルデー!いつもよりおやつを沢山食べよう」とか「今日は体調が悪そうだから早く寝かせたいし片づけは多めに見よう」というときは例外です。
が、日常でこんな場面が沢山あれば、それは気持ちを受け止めてるのではなく、言いなりになっています。
食事をしっかり食べることや栄養バランスを自分で考えられるようにしていくこと、みんなが気持ちよく過ごせる場を保持することなど、伝えていくことは育児=教育=躾(しつけ)です。
それを伝えず、子どもの好きにさせていては、子どもは社会に出たときに苦労します。

一方③は気持ちを受け止めているといえます。
親が今日の気候などを考えてせっかく用意した服。
けれどそれを嫌だと泣くので、子どもの選んだ服が多少適切でなくてもそのまま着せておく。
これは子どもの「自分で選びたい」「今日は黄色の服が着たい!」などその時々の気持ちを受け止めているのです。
親はせっかく用意したのに!とイライラすることもあるかもしれませんね(^^;)
でも子どものこの気持ちを大事にすると、「この服じゃ寒かったなぁ」と気づいたり「自分で服を用意してみよう」という意欲を持つなど、自立を助けることにつながります。

親は、親の願いを伝えてもいい

子どもの気持ちを大事にするあまり、親の願いを伝えられなくなっている大人も多いものです。
当たり前ですが、子どもはまだ子どもです。
視野も狭く、選択肢も多くはもっていません。
そんな子どもにすべてを選ばせるのは、親が子どもを理由にして自分の責任から逃れているともいえます。

もちろん親の願い通りの子どもにするために行き過ぎた強制をするのは虐待です。
でも、「お母さんは〇〇ちゃんに、自分の体が元気になるようなご飯を選べる子になってほしいな」「いつも部屋をきれいにしてると地震のときにも危なくないよ。自分の部屋をきれいにできるようになってほしいな」と自立していくための願いを伝えることは大事だと思います。

その親の願いを、大人になっていく過程でその通りにするのかしないのかは、子どもしだい。
けれど道筋の1つを親が提示していくのは選択肢を増やしていくことでもあります。

大人が変われば子どもも変わる

と長々生真面目に熱く語ってしまいましたが、実はこの反省、思い返せば私の新任時代の反省でもあるんです(;^ω^)
もう10年以上前ですが、そのころも「子どもの主体性を伸ばそう」と叫ばれている世の中でした。
私は「子どもの主体性を大事にする」に囚われるあまり、教師の願いを子ども達に伝えらえず、子ども達はただただ元気に遊びまわる。。。
子ども達は元気に遊んでいるので傍目からはなんの問題もなく見えるのですが、なんだか子どもたちとぐっと合っている感覚がなかったのです。
そんな中で過ごしても、子ども達の成長するチャンスが見えたとき、手助けしても子どもに響きません。

そんな様子を見ていた主任が、上に書いたような話をしてくださいました。
それから教師の願いを使えるようになると、子ども達もより教師に思いを伝えるようになり、肌で「成長しているな」と感じる場面がぐんと増えたのです。

親になった今感じている違和感もまさにこれだったのだと今更気づきました(;´∀`)

親も試行錯誤。
ときどき自分の育児を振り返って考えてみるのも大事だなと思います。

 

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